民主党員や同党寄りのメディアでさえ、バイデン米政権のアフガニスタンへの対処が大失敗だったことを認めている。恐ろしく悲痛な光景は、米国人、同盟国、敵のいずれにとっても忘れることはできない。米国が撤退すべきだったかどうかという問題は置いておこう(筆者の答えはノーだ。ジョー・バイデン大統領もドナルド・トランプ前大統領も、撤退を提唱したのは間違いだった)。いずれにしろ、バイデン氏が米大使館員や米国市民、アフガン人の同朋を安全に避難させるための最低限の計画すら立てていなかったことは明らかだ。政権は25日にようやくアフガン国内にいる米国人の推計値を明らかにした。それは、これまでに報告された推計値をはるかに下回っていた。しかも、アントニー・ブリンケン米国務長官はそのデータを報道機関に発表した際、「この会見場を出るころには古くなっているだろう」と述べた。共に戦ったアフガン人に対する特別移民ビザ(SIV)プログラムの実施も、バイデン政権の動きは遅く、お粗末だった。それは重大な裏切りでもあった。
【寄稿】アフガン問題、 バイデン氏最後の危機にあらず
撤退の大失敗で政権の構造的な弱点が露呈
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