セルビア人のアーティスト、ミロス・ラジコビッチ氏は先月、自身のアニメ化したデジタルポートレートがNFT(非代替性トークン)作品として売られているとファンがソーシャルメディアで騒ぎ始めたとき、あっけにとられた。「ショリム」の名で活動する同氏は、アートの世界がNFTに席巻されているのは知っていたが、まだ手を出したことはなかった。怖くなった同氏はNFTのマーケットプレース「オープンシー」をチェックし、同氏の作品122点を計5万ドル(約550万円)相当のNFTとして販売しようとした詐欺師を見つけた。  「盗難の被害が起きている」とラジコビッチ氏は言う。