米国防総省は、アフガニスタンで28日実施した過激派組織「イスラム国(IS)」系勢力への攻撃で、爆薬を搭載しない特殊な「ヘルファイア」ミサイルを使用した。カブール空港で先週発生した自爆テロに対する報復攻撃だという。米当局者2人が明らかにした。今回の攻撃は、ペルシャ湾岸地域から飛び立った軍用ドローン(無人機)「リーパー」によって行われ、ISのアフガニスタン支部組織と関係を持つ武装勢力2人が死亡、1人が負傷した。国防総省は、標的となった人物の身元をいずれも明らかにしていない。ISは、米兵13人とアフガン市民約200人が死亡したカブール空港での攻撃について犯行声明を出している。この攻撃で米国が使用した「R9X」と呼ばれるミサイルは、弾薬を搭載しない。爆発ではなく、ミサイルの殻の内側に格納された6枚のブレード(刃)が着弾寸前に放射状に突出し、標的を切り刻む。これにより軍の指揮官は標的をピンポイントで攻撃し、民間人が犠牲になる可能性を減らすことができる。
米軍、IS勢力への攻撃に「忍者爆弾」使用か
特殊な「ヘルファイア」ミサイルは着弾寸前に刃が放射状に突出し、標的を切り刻む
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