新型コロナウイルスがどこから来たのか、われわれは果たして知ることができるのだろうか。米情報機関が決定的な証拠を見つけない限りは無理だ。米情報機関は先週、ホワイトハウスに対し、中国に非があるとみるのが妥当だが、証明はできないと報告した。中国は、「起源追跡テロ」だとして調査への協力を拒否している。中国外務省は、この曖昧な情報機関の報告を糾弾さえした。「もし彼らが根拠なく中国を非難したいのであれば、中国からの反撃に備えておいた方がいいだろう」世界の他の国々にとって、この問題の真相を究明することは、責任の所在を明らかにし、感染のパンデミック(世界的大流行)を防ぐために不可欠だ。幸いにも、米国には事実を巡る厄介な論争の真相を究明する専門の制度がある。米司法システムだ。米国の司法組織は、その公平性と適正な手続きを厳格に順守することで、世界的に尊敬されている。民事証拠開示手続きは、訴訟当事者に証拠の提出を強制する手段を提供するもので、処罰や懈怠(かいたい)判決(訳注:制裁としての判決)を受ける恐れもあることから、中国も協力を拒むことはできない。パンデミックでは非常に多くのものが失われたため、米国の訴訟当事者には、訴えを起こし、積極的に訴追し、敵対的な弁論によって責任を検証する強力な動機がある。そうした訴訟は既にいくつか提起されている。
【寄稿】コロナ起源究明は訴訟で=ポンペオ氏他
対中国で米司法制度の証拠開示手続きを利用すべき
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