米国で発生したヘイトクライム(憎悪犯罪)の件数は2020年に約6%増加した。連邦捜査局(FBI)が30日に公表したデータで明らかになった。アジア系、黒人、そして白人を標的とする犯罪が増え、ここ10年余りで最も多い水準に達しているという。FBIによれば州や各地の警察は20年に、偏見に基づく犯罪として7759件のヘイトクライムを報告。これは08年以来の水準で、21年になってからも注目を集める事件が続いている。3月には白人男性がアトランタ付近にある3カ所のスパで8人を殺害し、被害者のうち6人はアジア系の女性だった。今年に入りアジア系住民を標的とする暴力が増える中、米連邦議会は新たなヘイトクライム法案を可決。ヘイトクライムに関連する情報収集を改善するほか、司法省による評価が迅速に行われることを狙った内容となっている。
米の憎悪犯罪、昨年は前年越え アジア系標的は約70%増
有料会員限定
あなたにおすすめ