米国の部隊は8月30日、アフガニスタンのカブール空港を去る前に、100台近い戦闘車両と数十機の航空機を破壊、あるいは使用不能にした。タリバンが米軍の装備品を使うことを防ぐ最後の手段だった。しかし、米軍がアフガンから完全撤退した今、国防当局者や議員、武器の流れを追跡する専門家らは、残された大量の武器や車両、航空機について、この先どうなるのか、まだ使用可能なのか、そしてタリバンや武器密輸業者に使われる可能性があるのか、注意深く見守っている。写真や動画で軍装備を検証するブログ「Oryx」は、正常に動作する状態でタリバンの手に渡った飛行機38機、ヘリコプター13機、無人航空機7機を特定している。備蓄品の総数ははるかに多いとみられる。タリバンが確保したのは、米国が提供した何千もの襲撃銃や軍用車両、大砲や暗視ゴーグルなどの技術や装備で、いずれも米軍撤退や米国が支援するアフガン治安部隊の崩壊に伴うさらなる代償だ。