高リスク社債の利回りが記録的な低さにある中、リターン向上を目指してさらにリスクの高い社債に目を向ける資産運用会社が増えている。ジャンク(投資不適格)債ファンドの運用会社の一部は、安全性が最も高い政府債のかつての利回り程度しか得られなくなったため、信用格付けがさらに低い債券に殺到している。より少額で透明性も低いが、売却の難しさから利回りが高い債券を買っている運用会社もある。近頃の低金利環境では、どんな戦略でも完全には満足できないだろう。ブルームバーグ・バークレイズの1995年以降のデータによると、米ジャンク級社債の平均利回りは今夏に3.53%まで落ち込み、新型コロナウイルス流行前のどの時点と比べても1ポイント超低い水準となった。米国債との利回り差(スプレッド)の平均は過去最低に迫っている。