近年で最大級の政治的ギャンブルがいま公然と展開されている。米民主党は、記憶にある限りで最も野心的な内政課題の法案を、過去20年で最も小さい議席差の多数派政党として可決させようとしている。民主党が立法面で成功を収めるかどうかは今後数週間で分かるだろう。それが政治的に成功を収めるのかどうかは1年後、来年の中間選挙を見ないと分からない。民主党は、わずかな議席差を活用して大きな変化を実現することに今成功すれば、法案成立後に実施される政策の人気だけで支持を拡大できるとの見通しに賭けている。言い換えれば、立法面の成功が政治的成功につながるとみているのだ。それは確実と言うには程遠い。民主党が夢見る立法上の成果は、子どもと親への新たな支援、保健面の給付の拡大、気候変動対策への野心的取り組み、移民に関する新ルールであり、これらは3兆5000億ドル(約385兆円)の「人的インフラ投資」関連の法案に盛り込まれている。この法案は議会民主党が結束しないと可決できない。
米民主党の3.5兆ドル法案、政治的賭けの行方
野心的な立法の成功が来年の中間選挙で勝利をもたらすと民主党は信じているが――
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