アフガニスタンのイスラム主義組織タリバンは6日、パンジシール渓谷を拠点としていた旧アフガン政府軍の残党などを一掃し、アフガン全土掌握に向け最後の主要な抵抗勢力を打倒したと宣言した。米軍が放置していった兵器がその助けとなったことは疑いない。タリバンがそれに感謝するのを期待しよう。なぜなら、米バイデン政権は今後何年にもわたってタリバンを頼りにしようと考えているからだ。米政府は、内政問題を重視する中で、米国民がアフガン絡みのすべての問題を忘れてくれるよう願っている。しかし現在のアフガン情勢は、米国の歴史上最も異例の政治的方針転換の一つだと言える。オサマ・ビンラディン氏をかくまい、20年にわたって米国人の殺害を続けてきたタリバンが、一夜にして米国が求愛するパートナーに変わってしまったのだ。
【社説】タリバンは米国の友人か
バイデン大統領はアルカイダとつながりを持つタリバンに依存
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