米半導体大手インテルは7日、欧州での半導体工場の新設に最高950億ドル(約10兆円)を投じる計画を明らかにした。世界的な半導体不足を背景に、業界では能力増強に向けた国際競争が起きている。インテルのパット・ゲルシンガー最高経営責任者(CEO)はこの日、欧州の新拠点に2工場を計画しているほか、さらに拡張する可能性もあることを明らかにした。これに伴い、約10年間での投資総額が最高約10兆円になると話した。ゲルシンガー氏はドイツ・ミュンヘンでの自動車業界のイベントで「半導体需要が持続するこの新時代には、大胆で大きな考え方が必要だ」と語った。ゲルシンガー氏は車載半導体の市場が2010年代末までに2倍に拡大すると予想。その上で、運転支援機能やタッチ画面といった新性能に一層多くの処理能力が必要とされることから、高級車の原材料価格に占める半導体の割合は19年の4%から20%超に拡大するとの見方を示した。