独通信大手ドイツテレコムはソフトバンクグループ(SBG)との複雑な取引を通じて、米携帯電話サービス大手TモバイルUSの過半数株の再取得に向けた動きを加速させている。ドイツテレコム傘下のTモバイルUSは2020年、SBGがかつて支配していた米同業スプリントと合併。それ以降、ドイツテレコムはTモバイルUSへの出資比率拡大を目指してきた。TモバイルUSは収益性の高い米国市場で顧客を急ピッチで獲得してきたが、顧客情報の大量流出を公表したことで最近はイメージダウンに苦しんでいる。ドイツテレコムとSBGは7日、株式交換で合意したと発表した。この合意により、SBGは民間企業としてドイツテレコムの第2位の大株主となり、ドイツテレコムはTモバイルUS株の保有比率が上昇する。ドイツテレコムは現在、TモバイルUS株の約43%を保有し、議決権株式の過半数を確保済みだ。