年収1000万円超でも赤字家計に陥る人の「2大あるあるパターン」写真はイメージです Photo:PIXTA

年収1000万円を超える高年収の会社員でも、家計に課題を感じている人は少なくない。中には退職後に貯金が底をついてしまうケースも…。高年収の人こそ気を付けておきたい「家計の落とし穴」を解説する。(ファイナンシャルプランナー 坂本綾子)

高年収の会社員が
赤字家計に陥るパターン

 会社員で年収800万円から1500万円未満は「微妙な立場」だということを、家計相談を受けるたびに実感する。

 日本人の平均年収を大きく超えていて、もちろん貧乏ではない。給与の高い会社に勤めていたり、職種に就いていたりで、会社員としては恵まれているといえるだろう。そのためか、当然と言えば当然なのだが、平均よりも上の生活を望み、住宅購入の前などに家計相談とキャッシュフロー表の作成を依頼してくる人が多い。

「多分、大丈夫だとは思うけど、念のために確認しておきたいから」と、購入予定の住宅価格や教育費の予算を反映したキャッシュフロー表を作ると、残念ながら、退職後、数年もたたないうちに金融資産が底をついて赤字に転落してしまうケースが実は多いのだ。ご本人が何となく感じていた不安は的中し、私はまたかという思いに駆られる。

 細かい原因はそれぞれの家計ごとにいろいろあるが、共通する大きな原因は二つだ。