北朝鮮に対する国際的な制裁措置を監視する任務を負う国連の専門家パネルは、中国が北朝鮮の援護を試み、米国と反目しているために、機能不全に陥っている。事情に詳しい関係者が明らかにした。8人のメンバーで構成されるパネルが公表を予定している報告書によると、北朝鮮は制裁をかいくぐって核・弾道ミサイル開発を進めるために、ダミー会社を利用したり、船籍を隠したりするなど、過去の報告書で指摘された戦術を続けている。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が確認した草稿で明らかになった。新たな報告書は今月公表される予定だ。関係者によると、中国の消極的な協力姿勢が報告書の作成に障害となった。中国政府はパネルの質問におざなりな回答しかせず、中国領海内で制裁破りをした疑いのある船舶など、さまざまな問題の調査を妨げているという。