――筆者のグレッグ・イップはWSJ経済担当チーフコメンテーター ***  新型コロナウイルスの感染拡大が米国を襲って以降、失敗に終わった施策は数え切れないほどある。だが、ここにきて非常にうまく行った確証が得られたものがある。経済政策による対応だ。  コロナ禍による閉鎖は当初、大恐慌以来の甚大な打撃を経済にもたらした。昨年は雇用と生産の双方が、世界的な金融危機が発生した2008年を超える落ち込みとなった。  しかし、その最も包括的な指標から判断して貧困は減少した。米国勢調査局が今週公表したデータがその理由を明らかにしている。