米血液検査ベンチャー「セラノス」の創業者であるエリザベス・ホームズ被告の裁判は15日、同社の元研究員が証言し、同社の慣行について同僚や上司、経営幹部、取締役に対して警鐘を鳴らしたが、毎回取り合ってもらえなかったことを明らかにした。元研究員のエリカ・チェン氏によるこの証言は、ホームズ被告が患者や投資家を欺いたとする検察側の主張を補強する形となった。ホームズ被告は、同社の技術を使えば、指先から採取した数滴の血液だけでさまざまな健康状態を検査できるとうたっていた。チェン氏は2日間にわたる証言で、セラノスが喧伝していた独自技術は機能しないことがよくあったと指摘。自社製品が患者に広く利用される準備ができていると思わせるために、同社は手抜きをしていたと述べた。