中国共産党はここにきて、厳しい労働環境に置かれているハイテク業界の低技能職層を支援する姿勢を鮮明にしている。格差を是正し「共同富裕」の新時代を目指す習近平国家主席の取り組みで具体的な施策の1つとして台頭してきた。一方で、こうした動きは習氏によるハイテク業界への統制強化をさらに後押しすることにもなりそうだ。テク業界は国家戦略上、重要ながらも民間資本が支配する数少ない業界の1つだ。人力資源社会保障省は10日、デジタルプラットフォーム大手10社の幹部を呼び出し、中国の個人消費を支える数千万人の請負労働者の労働環境を改善するよう要求した。会合には、アリババグループ、テンセントホールディングス、ライドシェア大手の滴滴出行(ディディチューシン )、食品宅配サービスの美団などが出席した。
中国テクいじめ新戦略、ギグワーカーの味方に
真の狙いは共産党の支配強化との声も
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