――筆者のジェームズ・マッキントッシュはWSJ市場担当シニアコラムニスト ***  いつだって、正しいよりもツイてるほうが良いに決まっている。そして米連邦準備制度理事会(FRB)にとっても、高いインフレ率は一過性のものだとするFRBの見解にとっても、足元のインフレデータは大きなツキをもたらしている。  だがデータを掘り下げると、そのツキがいかに簡単に消えうるものかが分かる。もしそうなれば、市場の静寂が一気に覆る可能性がある。  注目されるコアインフレ率(変動の大きい食品とエネルギーを除く)は8月、前月比わずか0.1%の上昇にとどまった。