お金を貯める究極の質問

 起業資金を貯めるために、毎日ラーメンですませている学生の話をたまに聞く。

 そこまで我慢できる人は多くない。

 だから「必要なもの」と「ほしいもの」を知っておいたほうがいいんだ。

「必要なもの」は、生きていくための必需品だ。

 食料、水、衣服、寝る場所。

 一方、「ほしいもの」はあったらいいなと思うもの

 気分をよくしてくれるものや、生活を便利にしてくれるもの。

 あるいは自分を目立たせてくれるものだ。

 それがなくても死にはしない。

 でも、すごくほしくなってお金を使ってしまう。

 水は「必要なもの」だ。ブランドものの炭酸水は「ほしいもの」。

 寝る場所は「必要なもの」。

 お城のような御殿は「ほしいもの」。

 交通機関は「必要なもの」。

 でも、スポーツカーは「ほしいもの」。

「必要なもの」と「ほしいもの」を分ければ、判断しやすくなってお金も貯まる。

 こう自問してみよう。

「もし○○○○がないと、物理的に生きていけないか?」

 もし答えがNOなら、よかった!

 それは必要ないものだから、お金を使わずにすむ。

 今のはちょっとやりすぎかもしれないけれど、誰しも必要以上のものを求めてしまうものだ。

 支出を抑えることを学ばなくちゃいけないよ。

1億円を貯め始める、一番いい方法

 お金を貯めるといっても、引き出しの中の靴下の奥に現金を隠しておくわけじゃない。

 なぜかって?

 貯金は難しいんだ。

 ポケットの中で重くなっていく札束が、甲高い声で「使って、使って!」と叫んでくるからね。

 その誘惑をはねのけ、銀行か信用組合にお金を閉じ込めておいたほうがいい。

 なぜかって?

 使ったお金は、2度と戻ってこないからだ。

 もしかすると、なくしてしまうかもしれない。

 家族の誰かが勝手に「借りて」、返すのを忘れてしまうこともある。

 どろぼうに盗まれることだってあるんだ。

 安全に上手にお金を貯めるには、銀行か信用組合に貯蓄口座を開いてほしい。

 そして定期的にその口座に入金しよう。

 それが、1億円を貯め始める、一番いい方法だ。

 もう一度言うよ。

 それが、1億円の貯金を始める、一番いい方法なんだ。

(本原稿は、ジェームス・マッケナ+ジェニーン・グリスタ+マット・フォンテイン著、関美和訳『13歳からの億万長者入門──1万円を1億円にする「お金の教科書」』からの抜粋です)