いよいよ2022年4月から、日本の高等学校でも「資産形成」や「投資」の授業がスタートする。
人生100年時代の今、大人も子どもも、お金の教養は喫緊の課題となっている。
だが、日本人はお金の教養がないといわれて久しい。
一方、投資先進国アメリカの学生は幼少期から、日本人が知らない「3つの力」を学んでいる。
それが、「稼ぐ力」「貯金力」「投資力」だ

3つの力が身につく話題の書『13歳からの億万長者入門──1万円を1億円にする「お金の教科書」』が9/29、ついに日本上陸。たちまち大重版となった。
★Amazon.com「1600以上の読者評価、星5つ中の4.6の高評価
★Amazon.com「Children's Moneyジャンルベスト10の常連
★ベストセラー『生涯投資家』村上世彰氏絶賛
原書タイトルは『HOW TO TURN $100 INTO $1,000,000:Earn!Save!Invest!(1万円を1億円にする方法:稼いで、貯金して、投資しよう!』(Workman Publishing)。
ほとんどお目にかかったことのないタイトルだが、訳者の関美和氏(ミリオンセラー『FACTFULNESS』訳者)は、「釣りタイトルと思われるかもしれませんが、決してそうではありません。大人も子どもも楽しみながら学べる、真っ当なお金の教科書です」という。
この本は、権威ある「エミー賞」を受賞した全米の人気テレビ番組『Biz Kid$』(子ども向けの経済教育番組。2008年に放送開始後、全世界で1500万人以上が視聴。全米16州では金融教育番組として推奨)をもとに、著者たちが同名の金融教育プログラムを創設。長年にわたり数百人もの子どもたちと、過去から現在(ベゾス、バフェット等)までの億万長者のヒミツを徹底調査。幼い頃からどんなことをすれば、ゼロから1億円をつくれるのかをとことん研究した。カラー図解で実用性×遊び心×やる気に火をつける稀有な本だという。
では、日本の学校では絶対教えてくれない「3つの力」「億万長者マインドセット」「1万円を1億円にする方法」を著者に、こっそり教えてもらおう。

すっからかんになって<br />1億円が夢に終わる人、<br />5つの「共通点」と<br />5つの「治療法」Photo: Adobe Stock

 さて、この本やこの連載を読んだ君は、

「なんていい本なんだ!

 億万長者になる方法がたくさん詰まってる!

 この本のアドバイスに従っていれば、めちゃめちゃお金が貯まって好きなものがなんでも買える! うまくいくこと間違いなし!」

 と思ったかもしれない。

 だが、そんなに簡単じゃない。

 目標金額に到達する道もたくさんあるけれど、結局一文なしになる場合だってもっとたくさんある。

 すっからかんになって、1億円なんて夢に終わる人たちがよくやりがちなことを、ここに書いておくね。

1億円が夢に終わる人の
5つの共通点

1 入ってくるよりもたくさんのお金を使ってしまう

 当たり前に思えるかもしれないけれど、大金が貯まらない一番の理由は、これなんだ。

 すごくたくさんお金を稼いでいる人でも、同じだよ。

 毎月500万円稼ぐ天才外科医でも600万円使っていたら、20万円稼いでその3分の1をきちんと貯金している人にはかなわない。

【治療法】
 予算を立てるといい(この本の第3章をもう一度読んで思い出そう)。
 どれほどお金を稼いでも、いくら使っているかを把握していないと、すっからかんになってしまう。

2 借金を繰り返す

 緊急事態やたまに大きな買い物をするときはお金を借りてもいいけれど、クレジットカードを使いすぎると、お金があっという間になくなってしまう。

 クレジットカードに頼って分割払いにしていると、毎月高額な金利の支払いに追われることになるし、借金が残っていれば、お金が君のポケットではなく直接銀行に行くことになる。

すっからかんになって<br />1億円が夢に終わる人、<br />5つの「共通点」と<br />5つの「治療法」クレジットカードで借金を重ねていたら、億万長者の夢は泡と消えてしまう

【治療法】
 できる限り、買い物には現金かデビットカードを使おう。
 現金がない場合には、現金が貯まってから買い物をしよう。

3 計画性がない

 資金計画がないと、自分たちがお金の面でどこに向かっているのかがわからない。

 資金目標がなければ、将来の目標を見失い、せっかく稼いだお金をくだらないことに使ってしまう。

【治療法】
 短期、中期、長期の資金目標を立てる。
 頻繁にその計画を見直し、今の目標に合うようにする。

4 ギャンブルに手を出す

 ギャンプルに手を出せば、ほとんどの人は負ける。

 そうでなければ、カジノはみんな倒産しているはずだし、自治体も宝くじで潤ったりはしないはずだ。

最後は必ず胴元(元締め)が勝つ

 これを胸に留めてほしい。

【治療法】
 とにかくやるな

 ギャンブルで儲けて億万長者になった人なんていない。
 それに宝くじに当たったり、ギャンブルで大当たりした人のほとんどは、結局すっからかんになっている。
 億万長者になるのに、近道はない。

5 ウソの儲け話や詐欺に引っかかってしまう

 残念ながら、あの手この手で他人をダマそうとする人は多い。気をつけよう。

【治療法】
 どんな詐欺があるかを知って、引っかからないようにしよう。
 この本に、お金をくすねようとする人たちの5つの常套手段を書いておいた。
 ぜひ参考にしてほしい。

ディズニーもハリー・ポッターも
辛抱強く続けたから

 億万長者になりたいなら、持っているお金をなくさないに越したことはない。

 でも、いろいろうまくいかなくて、貯金が底をついたとしても、人生はもう終わりだと思っちゃいけないよ。

 不運にもお金で失敗した後に、立ち上がって成功した有名な人たちの例をあげておくね。

 ウォルト・ディズニー(1901~1966)は、配給会社にお金を持ち逃げされ、最初の映画会社を失ってしまった。

 5年間、缶詰ばかりの生活の後で、やっと有り金をかき集めてカリフォルニアへの片道切符を買った。

 そこでネズミのアニメをつくった。

 みんなも知っているよね。

 その後はトントン拍子に成功した。

『ハリー・ポッター』を書いたJ・K・ローリングは、売れっ子作家になる前はかなりの貧乏生活を送っていた。

 でも、『ハリー・ポッター』シリーズが史上最大のヒット作になり、彼女は億万長者になった。ローリングは、今ではイギリスで最もお金持ちの女性の一人だ。

 ディズニーも、ローリングも、人生の中でお先真っ暗な時期があった。

 それでもあきらめず、運を好転させることができた。

 もし君に不運が訪れたとしても、気持ちを立て直して、また人生に挑み直そう。

 だって1億円が向こうから歩いてくるはずはないんだから。

(本原稿は、ジェームス・マッケナ+ジェニーン・グリスタ+マット・フォンテイン著、関美和訳『13歳からの億万長者入門──1万円を1億円にする「お金の教科書」』からの抜粋です)