米製薬大手ファイザーと独ビオンテックが共同開発した新型コロナウイルスワクチンを巡り、妊婦を対象とした臨床試験が進んでいないと研究者らが指摘している。臨床試験の参加者が集まらず、ワクチン接種が妊婦と赤ちゃんにどのような影響を与えるかについて、医師への情報提供も遅れている。研究者らによると、ファイザーは今夏、米国の多くの施設で試験参加者が予定人数に達しないまま募集を締め切った。参加者が集まらなかったのは、政府や医師グループによる改訂版ガイドラインの影響があるという。ガイドラインは、臨床試験ではなく、現場で得られる「リアルワールド」のデータを活用した新たな研究結果に基づいて妊婦がワクチン接種を受けることを推奨している。