ワシントンにはリストがあふれている。イスラム主義勢力タリバンの支配下から逃れようとしている多数のアフガニスタン人にとって、正しい救済者選別リストに掲載されるかどうかが生死の分かれ目だ。米国の退役軍人から人権擁護団体、国務省、国防総省に至るまで、あらゆる人が作成している無数のリストには、米市民や永住ビザ保持者に加え、生命の危険にさらされている数千人のアフガン人の名前が載っている。8月下旬の駐留米軍撤退までに国外に脱出できず、取り残された人々だ。米当局者はここにきて、支援を求めているすべての人を救出できないであろう厳しい現実に直面している。アフガンに勤務してきた国務省のある高官は「誰を救出するのか選択しなければならない状況は非常につらい」と明かす。「アフガンで突出した役割を果たしてきた米国としては、現地で影響力を行使できる余地が著しく制限された中でも、救出に全力を挙げている」