中国恒大集団(チャイナ・エバーグランデ・グループ)の経営危機は、主に外国人投資家向けにドルやユーロ建てで発行された7500億ドル(約82兆2100億円)規模の「オフショア」中国社債市場を揺らしている。オフショア債券の大半を保有する外国人投資家はここにきて、恒大集団が180億ドル相当の外貨建て債でデフォルト(債務不履行)した場合に損失額がどの程度に上るのか、市場全般が急落する中で買い増しに動くべきか、分析を急いでいる。「中には買いを入れるべき注目の債券がある」。ストーン・ハーバー・インベストメント・パートナーズ(ニューヨーク)のポートフォリオマネジャー、リチャード・ランジ氏はこう話す。同社の運用資産155億ドル相当のうち、約1.5%の投資先は中国債券だ。