――筆者のグレッグ・イップはWSJ経済担当チーフコメンテーター ***  インフレに関する米連邦準備制度理事会(FRB)のメッセージは一貫している。今年のインフレ高進は一過性の現象であり、インフレ率は近くFRBの目標である2%に近づくだろうというものだ。  しかし、よくよく考えてみると、当局者がさほど楽観的でなくなってきていることは明白だ。利上げに着手しようとする動きが強まっているのもそれで説明がつく。  供給のボトルネック現象が顕在化するはるか前の昨年9月、FRB幹部による2022年のコアインフレ率(食品とエネルギーを除く)の予想中央値は1.8%だった。