投資家たちは、天然ガスからアルミニウムまであらゆるコモディティー(商品)の相場が上昇するとの見方を強めている。二酸化炭素(CO2)の排出量抑制を求める世界的な圧力が、コモディティーの生産を減らす要因になるとみられるためだ。エクソンモービル、シェブロンなど多くの生産企業は、環境への悪影響を最小限にするよう求める投資家の圧力を受けて、増産のための新規投資を抑制している。アナリストらによれば、現在のこうした慎重な対応以前にも、何年にもわたって生産投資は抑制されてきた。それは、商品相場低迷と、株主利益重視の傾向を受けたものだった。現時点では、今後何年間かの石油・ガスの探査・生産への投資は微増が予想されている。しかしコンサルティング会社ライスタッド・エナジーの予測によれば、その額は依然として2019年の水準に及ばず、過去最高となった2014年の水準を40~50%ほど下回るとみられている。投資銀行のジェフリーズがまとめたデータによると、何年ぶりかの高値圏にある銅のような金属でさえ、鉱山会社の年間プロジェクト投資額は、今後5年間にわたって2012年のピークを30%前後かそれ以上、下回るとみられている。