次に、疲労度と居住地域の満足度との関係を見ていこう。以下の表では、元気な人と疲れている人で、居住地域への満足度を分類した。ここでは、厚生労働省の「ストレスチェック制度の健康状態項目」を基に、疲労状態を指す項目を独自集計。疲労項目に「ほとんどなかった」と回答した方を元気な人、「ほとんどいつもあった」と回答した方を疲れている人として定義している。

 これを見ると、男女とも疲れている人は元気な人に比べて居住地域に不満足である人が多く、満足している人は少ないという結果になっている。NPSで見ると、男女とも元気な人のほうが疲れている人に比べてスコアが高い。特に女性は、元気な人がマイナス15.1なのに対して、疲れている人はマイナス54.8となっており、その差が大きいことが分かる。

居住地域に満足している人の
過ごし方、習慣とは?

 さて、最後に居住地域に満足していると答えた人にどんな習慣があるのか、どんなリカバリー(休養)行動をしているのかを見ていこう。

 男女とも「おうちテント」が上位にランクインしたほか、男性ではベランダでグランピングを行う「べランピング」、女性では「アウトドア・キャンプ」「森林浴」など、アウトドアに関わるものが挙がった。べランピングは自宅にいながら手軽にアウトドア気分を味わえて、リフレッシュにつながる行動といえる。

 コロナ禍で、余暇を過ごすだけでなく、仕事場としての役割を果たすことも多くなった自宅。うまく気分転換のきっかけを見つけることが、生活への満足度を上げるポイントになりそうだ。

(本記事は一般社団法人日本リカバリー協会からの提供データを基に制作しています)