台湾ブランド「オーライト」が
世界に受け入れられる理由
尾原 その話で思い出したんですが、この前、石川善樹さんからプロダクトマーケティングの話を聞いて、「今世の中そうなってるんだ!」って思ったんですよね。
台湾に、「O'right(オーライト)」という天然由来の植物エキスを使ったシャンプーとかを作っている会社があって、今世界中で売り上げがめちゃくちゃ伸びているらしいんです。日本にも入ってきて、受け入れられているみたいで。
この会社は、100%生分解性のボトルを使っています。だから、使い終わった後のボトルを土に埋めると分解されて養分になる。さらに、ボトルの内部には植物の種がセットしてあるから、土の中に埋めておくと発芽して樹木に成長するんですよ。
入山 すごいですね。
尾原 わざわざ種を入れておくって、費用対効果から考えると意味がないですよね。使う側には何のベネフィットもありません。
入山 むしろ、埋めなきゃいけない(笑)。
尾原 でもこういうことをすると、応援したい消費者の感度に響きやすくなる。
実際にオーライトのオフィスに行くと、消費者から返ってきたボトルが周りに埋めてあって、そこが植物園のように広がっていってるとか。
今の消費者からすると、わかりやすいから感度が高くなるわけですよね。