――筆者のジェイソン・ツヴァイクはWSJパーソナル・ファイナンス担当コラムニスト
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逃げる先も、隠れる場所もない場合、あなたならどうする?
足元では、米国株が最高値圏で推移する一方で、債券から得られる収益は微々たる状況だ。そのため、株投資はリスクが高いように感じられ、債券利回りはあまりに低水準で妙味に欠ける。
そこでまず解決策となるのは資金の振り向け先の多角化だ。米国を離れ、株・債券も離れ、弱気相場やインフレの衝撃からあなたを守ることができる資産へと資金を動かすのだ。これを実行するためには通常、保有する株・債券の一部を売却して、現金化する必要がある。
だが、多角化の手法はこれだけにとどまらない。中には「リターンスタッキング」と呼ぶ戦術を使う投資家もいる。
この耳慣れないアプローチを実践しているのが、運用資産6億7600万ドル(約770億円)、年間コスト0.2%の上場投資信託(ETF)「ウィズダムツリー・USエフィシェント・コア」だ。約3年前のファンド立ち上げ以降、手数料を差し引いたベースでS&P500種指数をややアウトパフォームしており、より安定した動きになっている。