現在、日本中で大ブレイク中のひろゆき氏。
彼の「考え方の根っこ」を深く掘り下げ、思考の原点をマジメに語った『1%の努力』は、34万部を超えるベストセラーになっている。
この記事では、ひろゆき氏にさらに気になる質問をぶつけてみた。(構成:種岡 健)
イライラを対処しよう
世の中、いろいろなイライラや不満で溢れかえっていますよね。
基本的に、イライラしてしまうことは、良いことが1つもありません。我慢してイライラするのであれば、それを解消するために動けばいいでしょうし、そういう行動に移せない自分にイライラするのであれば、考え方を変えるしかありません。
その中でも、僕がよく出会うのは、「無知な人へのイライラ」を感じてしまう人です。
「なんでわからないの?」は最悪の言葉
たとえば、子どもに数学を教えるとしましょう。
数学は、言葉とはまた少し違った「抽象的な概念」を学ばなくてはいけません。人によって学ぶスピードがかなり異なるのが特徴です。
わかる人は、瞬時に感覚的にわかってしまいます。だから、小学生で数学オリンピックに出場したり、才能が爆発することが起こるのです。
ただ、一般的な知能の人であれば、そんなに早く抽象的な概念を習得することができません。
「なんでこんなこともわからないの!」と叱ってしまう親や教師がいるそうですが、これが典型的にダメなイライラの仕方だと思います。
自分がわかっていることを相手がわからないことに対して、なぜ許すことができないのでしょうか。それは、世の中は自分のような人ばかりになったらいいんだ、というようなおごりがあるからでしょう。
ゆっくりだけど確実に学ぶ人や、知らないことを恥ずかしいと思わない人など、そういうタイプに出会ったときに、その存在が認められないのです。
「説明すること」を楽しもう
僕が考える、無知な人への対処法は、たった1つです。「粘り強く説明するだけ」です。
いろいろな例えを使ったり、身近な例に置き換えたりして、何度も何度も説明してあげるだけです。その行為は、僕はわりと楽しめるほうです。
というより、それが楽しめたほうがメリットが多いと思っています。
「世界平和がいい」「戦争がなくなればいい」ということは、当たり前のように言われることです。それらは、すべて「相手の立場になって考えてみること」から始まると言われます。
だったら、無知な人に対しても、「知らない相手の立場」に自分を置き換えて、どうやったら理解するだろうかと歩み寄っていく態度が必要ということになります。
だからこそ、そこでイライラしてしまう人は、かなり自分勝手な人生を生きていることになります。みなさんはどうでしょうか。周りの人に対してイライラしていませんか? ちょっと我が身を振り返ってみるとよいのではないでしょうか。
本名:西村博之
1976年、神奈川県生まれ。東京都に移り、中央大学へと進学。在学中に、アメリカ・アーカンソー州に留学。1999年、インターネットの匿名掲示板「2ちゃんねる」を開設し、管理人になる。2005年、株式会社ニワンゴの取締役管理人に就任し、「ニコニコ動画」を開始。2009年に「2ちゃんねる」の譲渡を発表。2015年、英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人に。2019年、「ペンギン村」をリリース。主な著書に、34万部を突破した『1%の努力』(ダイヤモンド社)がある。