ひろゆきが教える「自分をすり減らさずに上手に生きる方法」ベスト1ひろゆき氏(撮影:榊智朗)

現在、日本中で大ブレイク中のひろゆき氏。
彼の「考え方の根っこ」を深く掘り下げ、思考の原点をマジメに語った『1%の努力』は、34万部を超えるベストセラーになっている。
この記事では、ひろゆき氏にさらに気になる質問をぶつけてみた。(構成:種岡 健)

「プライベート」を公開すべきか

 人気YouTuberや、芸能人の活躍を見ていると、1つの共通点があります。

 それは、「プライベートの切り売りを始める」ということです。

 どんな人でも、最初は持ちネタとか用意していた企画があるのですが、それらを世に出していくと、いつか枯渇します。手持ちの札がなくなってからも活躍し続けるために、必死に頭を使って考えるようになります。

 その1つの手として、「プライベートを公開する」という方法があります。自分の家族をネタにしたり、趣味の一面を見せたりして、それをコンテンツにする方法です。

 アリだとは思いますが、なかなか長続きする方法ではないので、個人的にはあまりやりたくないと思っているんです。

 個人的な話を公開すればするほど、「自分」はすり減っていきます。これは別に、有名人に限った話ではないと思います。一般の人であっても、自分のことを前面に出しすぎると、すり減っていく感覚があると思います。

「引き出す立場」になればいい

 ということで、僕は自分からプライベートなことを公開したりはしていません。YouTubeでの生放送でも、自分のことを話すのではなく、聞かれたことに自分なりの答えを出す、という方法を取っています。

 じつはこれ、テレビのMCの人と同じ手法なんですよね。

 個人として売れた芸人さんなどは、MCと呼ばれる「司会者」の立場になることが多いでしょう。

 そして、MCの役割は、ゲストや参加者の面白い話を引っ張ったり、おいしくイジったりすることです。つまり、自分のエピソードとか、個人的な話とかは、出す必要がなくなるんです。

 僕のやっていることも、これにかなり近しいです。対談のときやイベントのときでも、あまり自分の話はせずに、対談者や参加者の話を引っ張り出すことをやっています。この立場にうまく回れると、疲れることもありませんし、「何か面白い話をしなきゃ!」というサービス精神を使うこともありません。

「控えめな司会者」から学ぼう

 もちろん、自分のことを話したくて仕方ない人もいるでしょう。

 そういう人は、勝手にやればいいと思います。しかし、多くの人は、それとは逆のタイプだと思います。

 自分の好きなことについて話しても、なかなか相手に伝わらなかったりします。すると、「自分はなんてつまらない人間なんだ……」と落ち込んだりするかもしれません。

 そういう消耗をしたくない人は、ぜひ、MCスキルを身につけてみてください。YouTubeとかテレビとかで、司会者の人はあまり面白い話をしてるわけじゃないのに、その場が面白くなっていることがあると思います。

 そこからヒントを得るようにしましょう。どんな相槌を打っているのか。どんな質問をしているのか。どんな順番で話を振っているのか。たぶん、学べることが多いと思いますよ。

ひろゆき
本名:西村博之
1976年、神奈川県生まれ。東京都に移り、中央大学へと進学。在学中に、アメリカ・アーカンソー州に留学。1999年、インターネットの匿名掲示板「2ちゃんねる」を開設し、管理人になる。2005年、株式会社ニワンゴの取締役管理人に就任し、「ニコニコ動画」を開始。2009年に「2ちゃんねる」の譲渡を発表。2015年、英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人に。2019年、「ペンギン村」をリリース。主な著書に、34万部を突破した『1%の努力』(ダイヤモンド社)がある。