コロナ禍からの企業業績の回復は、勝ち組と負け組の格差が拡大して「K字型」に引き裂かれていくという二極化の議論が強まっている。そこで、上場企業が発表した直近四半期の決算における売上高を前年同期と比べ、各業界の主要企業が置かれた状況を分析した。今回はコマツ、クボタの「建設・農業機械」業界2社について解説する。(ダイヤモンド編集部 笠原里穂)
コマツが4割超、クボタは2割超
前年同期比増収
企業の決算データを基に「直近四半期の業績」に焦点を当て、前年同期比で増収率を算出した。今回の対象は以下の建設・農業機械業界2社。対象期間は21年4~6月の直近四半期としている。
各社の増収率は以下の通りだった。
・コマツ
増収率:41.3%(四半期の売上高6483億円)
・クボタ
増収率:26.8%(四半期の売上高5637億円)
建設・農業機械業界2社の四半期増収率(前年同期比)は、どちらもプラスとなった。
ただ、高い増収率の背景には、前年同期に当たる20年4~6月期に新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて、売り上げが大きく落ち込んだことによる「反動増」の影響がある。
コロナ前の実績と比較すると、2社の売上高はどのような状況にあるのか。次ページ以降では、データを交えて詳しく解説する。