元凶は部長にあった!? 変革できない組織に浸透した「NG話法」Photo:PIXTA

「環境変化に柔軟に対応できない」「変革が実現できない」――こうした声が後を絶たない。変革が実現できている組織と、変革が進まない組織の差はどこにあるのか。実は、日々の業務で使われる「話法」に大きな違いが表れている。(モチベーションファクター代表取締役 山口 博)

変革が一向に進まない組織が
抱える「話法」の問題点とは?

 環境変化に柔軟に対応し、これまでのやり方に固執することなく、新しい発想で取り組むことが望まれる今日、多くの企業で革新的な取り組みが推奨されている。各部の部長は、部のメンバーに、「柔軟に取り組もう」「変革しよう」と号令をかけるが、一向に取り組みが進まない組織も少なくない。

 変革が進まないので、躍起になって声をかけ続けても、効き目がないだけでなく、部長とメンバーとの温度差が瞬く間に大きくなってしまうこともある。「うちのメンバーは柔軟な対応ができない」「これまでのやり方に固執しているメンバーが悪い」と、変革が進まない責任はメンバーにあるということを言う部長もいる。

 しかし、原因はメンバーにあるとは限らない。「変革をしよう」と号令をかけている部長自身が無意識のうちに推奨している「話法」が、変革を妨げてしまっていることがある。変革を実現できる組織とそうでない組織とでは、日々の業務で使う話法に大きな違いがあるのだ。