奇数年の米国の州知事選挙が、全米の政治状況を浮かび上がらせることはめったにない。しかし今年のバージニア州知事選は例外かもしれない。ジョー・バイデン大統領は昨年の大統領選の際には、同州で10ポイント差の勝利を収めた。民主党から同知事選に出馬するテリー・マコーリフ氏は、2014~2018年に同州知事を務めており、有権者の間で知名度が高い。それなのになぜ、大差での勝利が予想されていないのか。その質問に対する答えは幾つかある。しかし、重要なのは、バージニア州知事選が来年の中間選挙の様相に関するテストケースになりそうな点である。ドナルド・トランプ氏が大統領の座を去り、ツイッターからも排除されている中で、共和党の候補者は、サッカーママ(郊外に住み子育てで忙しい白人女性)たちが進歩派のワシントンや地元教育委員会の行き過ぎた行動にうんざりしている状況を受けて、再び郊外地域で十分戦えるようになるのだろうか。それとも有権者らは依然として、トランプ氏がすべての共和党員を罰する力を持っていることに相当な懸念を抱いているのだろうか。
【社説】バージニア知事選で共和党に勝機
来年の中間選挙に関するテストケースか
有料会員限定
あなたにおすすめ