中国人労働者のジャン・チャンさん(31)は今年3月、中国からインドネシアに向かった。中国鉄鋼メーカーの現地工場で働くためだ。6カ月後、彼は4人の男たちとマレーシア沖で岸にたどり着こうともがいていた。「詐欺」から逃れるためだった。5人はマレーシアの地元当局に拘束された。ジャンさんは現地のインタビューで「われわれはだまされたと感じたし、自分ではどうすることもできないと感じた」と語った。ジャンさんは、今より高い賃金の仕事を提供するとの約束につられてインドネシアに向かった。しかし、飛行機から降りた途端にパスポートを取り上げられた。彼を含む中国人労働者は、約束より低い賃金、長い就労期間の契約に署名するよう求められた。