原油や天然ガスの価格は数年ぶりの高値を記録しているが、石油メジャーの幹部は安穏としていられるわけではない。米石油大手エクソンモービルの幹部は特にそうだ。エネルギー価格の上昇のおかげで、石油各社は7-9月期にほとばしるような業績を上げた。エクソンの営業キャッシュフローは121億ドルと、ブレント原油が1バレル=100ドル近くで取引されていた2014年の同四半期以来の高水準となった。同業シェブロンも29日、営業キャッシュフローが86億ドル、フリーキャッシュフローは過去最高に達したと発表した。この資金をどうするかは、他の生産者と同様、エクソンにとっても重要な問題だ。支出項目の一つ目である株主へのキャッシュリターンは、現時点でどの投資家が残ってくれるかを左右し、二つ目の設備投資は将来のリターンの動向を左右する。