ジョー・バイデン米大統領が掲げる歳出案を巡る交渉で合意が得られない中、首都ワシントンや2日の州知事選で接戦が予測されるバージニア州の民主党議員の間では不安が広がっている。バイデン氏が掲げる社会政策関連の歳出案は、党内議論が長期化し混乱する中、処方薬の価格引き下げなど幅広く支持されていた案が削除された。民主党議員らはこうした方針への失望をなんとか乗り越えようとしている。党指導部は31日、この歳出が歴史的規模であり、可決、法制化されれば国民から支持を得られると述べた。バイデン氏は、社会政策関連に加え超党派議員らによる約1兆ドル(114兆円)のインフラ歳出案についても下院の採決が行われていない中で欧州を歴訪している。米NBCニュースは31日、バイデン氏の支持率が8月から7ポイント低下の42%になったと報じている。