くら寿司Photo:Diamond

コロナ禍から企業が復活するのは一体、いつになるのだろうか。上場100社超、30業界を上回る月次業績データをつぶさに見ると、企業の再起力において明暗がはっきりと分かれている。前年同期と比べた月次業績データの推移を基に、「嵐」から「快晴」まで6つの天気図で各社がいま置かれた状況を明らかにする連載「コロナで明暗!【月次版】業界天気図」。今回は、7〜9月度のすしチェーン編だ。

9月、くら寿司の売上高が「首位から転落」

すしチェーンの主要4社が発表した7〜9月度の月次業績データは、以下の結果となった。

○スシロー(FOOD & LIFE COMPANIES)の既存店売上高
 7月度:前年同月比103.5%(3.5%増)
 8月度:同96.4%(3.6%減)
 9月度:同90.0%(10.0%減)

○くら寿司の既存店売上高
 7月度:前年同月比113.1%(13.1%増)
 8月度:同94.8%(5.2%減)
 9月度:同74.7%(25.3%減)

○かっぱ寿司(カッパ・クリエイト)の既存店売上高
 7月度:前年同月比106.7%(6.7%増)
 8月度:同89.2%(10.8%減)
 9月度:同88.3%(11.7%減)

○元気寿司の既存店売上高
 7月度:前年同月比105.6%(5.6%増)
 8月度:同90.8%(9.2%減)
 9月度:同88.2%(11.8%減)

 各社とも、7月は前年実績を超えた一方で、8〜9月は実績が急落した。

 中でも、くら寿司の落差は見過ごせない。7月度は前年同月比113.1%(13.1%増)と4社の中でも一番好調だった。それが一転して、9月には同74.7%(25.3%減)と、4社の中で最も苦戦している。2カ月の間に天国から地獄に落ちるような38.4ポイントもの急落を描いたわけだ。いったいなぜだろうか?