コレクターはいま美術品に求めるものを明確に理解している。もっと多くの、はるかに多くの作品を手に入れたいということだ。世界の競売大手(サザビーズ、クリスティーズ、フィリップス)は9日から開催する2週間のオークションで、少なくとも16億ドル(約1800億円)相当の美術品販売を目指している。これは過去3年間に達成したことがない高水準の数字だ。アルベルト・ジャコメッティ、マーク・ロスコ、フィンセント・ファン・ゴッホの作品など、少なくとも15点は2000万ドル超の価格で売れると競売大手は予想している。レジー・バロウズ・ホッジスのように最近見いだされた芸術家の作品にも記録的な値がつく見込みだ。その証拠にロンドンで先月、初めて競売にかけられたホッジス氏の作品「For the Greater Good」は予想の15倍近い60万6685ドルで落札された。