「テレワークを実施している」と回答した
雇用者の割合、2021年7月
新型コロナ感染再拡大への警戒を怠ってはならないが、ワクチン接種の普及によってこれまでの日常が取り戻せる兆しも見えてきた。しかし、ただ時間を巻き戻すだけでなく、コロナ禍によって得た経験や課題を踏まえ、より良い方向へと社会を前進させていくことが重要だ。
テレワーク、オンライン会議、電子契約など、これまでなかなか進まなかったデジタル化がいや応なしに進んだことも貴重な経験だ。デジタル化のメリットを体感した場合もあれば、課題が残った場合もあるだろう。一つ一つを検証・評価し、次のステップへとこの経験を生かしたい。
中でもテレワークは出勤を減らし、仕事上の接触を回避する切り札として期待された。しかし、直近の雇用者に対する調査では、「テレワークを実施している」という回答は20.4%にとどまった。第1回緊急事態宣言が発出された直後の31.5%(昨年5月)と比較すると10ポイント以上下がっている。この1年間の3カ月ごとの推移を見ると20%前後となっており、このあたりがテレワークの限界と捉えることもできる。