シリーズ21万部突破のベストセラー『精神科医Tomyが教える 1秒で元気が湧き出る言葉』、渾身の感動作で自身初の小説『精神科医Tomyが教える 心の荷物の手放し方』(2022年1月11日発売)の著者が、voicy「精神科医Tomy きょうのひとこと」を音声配信。心がスッと軽くなる“言葉の精神安定剤”で気分はスッキリ、今日がラクになる!
「運命」を過信してはいけないワケ
きょうのひとことは、
「運命を過信しない」
運命という言葉の危険性について、お話したいと思います。
「運命的な出会い」なんていい方をしますが、運命という言葉を使うのは、出会い系が多いです。
しかし、世の中には運命的な幸運より、運命だと勘違いして痛い目に遭うほうが、はるかに多いんですね。
結論からいうと、安易に運命だと思わないようにしたほうが、おおむねうまくいきます。
人でもペットでも、それが車であっても、運命的に出会ったと思うときには、ワクワクドキドキして心が浮足立っていることが多いです。
その一方では「期待通りうまくいくかな?」なんて、不安も抱えているわけです。
すると、自分の心を平穏に保つために、「これはうまくいくに違いない」なんて、なるべく不安にならないような思い込みに走りがちなんです。
そして、期待だけを大きくしてしまいがちです。
そこにちょうどよく、「これは運命かもしれない」という言葉を当てはめてしまうんですね。
こうなってしまうと、その言葉に隠れて、たとえば本当の相手の姿が見えなくなる危険性が生じるわけです。
問題があっても、「ちょっと大目に見よう」「運命の人だから」なんていう感じで、勝手に現実を塗り替えてしまう。
これが大変危険なんです。
もちろん、トントン拍子でもうまくいったり、何もかもがうまく行くということも、ないわけじゃありません。
しかし、安易に運命だと思ってしまうことは、すごく危ない。
なぜなら、自分にとって都合の良い方向に考え方をすり替えて、本来の問題点を見失ってしまいがちだからです。
逆にいうと、運命だと信じ込むことによって、小さな問題を見逃してしまって、大きな問題に発展しかねません。
そうなると、うまくいくものでも、うまくいかないなんてことは、よくある話なんです。
運命を過信することによって、失敗する確率のほうがよほど高まるということを頭の片隅に置いておいてください。
きちんと自分の目で見て、自分の頭で考えて判断することができていれば、運命もちゃんとつかめるということでもあります。
きょうのひとことは、
「運命を過信しない」
でした。
参考になったかしら?