ひろゆきが「ネットで悪口を書き込まれたら喜んでしまう」という、逆転の発想ひろゆき氏(撮影:榊智朗)

現在、日本中で大ブレイク中のひろゆき氏。
彼の「考え方の根っこ」を深く掘り下げ、思考の原点をマジメに語った『1%の努力』は、38万部を超えるベストセラーになっている。
この記事では、ひろゆき氏にさらに気になる質問をぶつけてみた。(構成:種岡 健)

「ネットでの悪口」はつらい?

 みなさんは、ネットに悪口を書かれたことはあるでしょうか。

 悪口を書かれるのは、「有名人」や「芸能人」に多いのでしょうが、一般人でも標的になることがあります。

 個人として特定されることじゃなくても、地元のことをバカにされたり、自分の学校や会社の誹謗中傷を受けることもあるかもしれません。

 それを見たとき、「うわー、ショックだな……」と思うかもしれません。

 しかし、そういうものに、いちいち反応していたら、これからの「ネット社会」を生きるのは、なかなかつらいものになってしまいます。なので、その対処法を語っておきましょう。

「考え方」を変えてみよう

 まず、ネットの悪口を「気にする」のか、「気にしない」のか。

 それは、メンタルの問題のように語られますが、じつは違います。

 メンタルが強そうな人であっても、気にすることは気にする。それは鍛えようがありません。

 だったら、どうすればいいか。

 それは、受け止めるときの「考え方」を変えるしかありません。

 悪口を見かけたとき、心がモヤモヤしたり、ざわざわしたりする人が多いと思います。

 ただ、考えてみると、私たちは、映画や小説、ドラマなどを見たり読んだりして、主人公に感情移入して、心がモヤモヤしたり、ざわざわしたりします。

 しかも、いい映画やいい小説ほど、終わった後に「モヤモヤ」が残ります。嫌な気持ちが残ったり、許せない怒りがこみ上げたり、悲しい思いでやりきれなくなるはずです。

 アクション映画のようにスッキリする映画は、観た後に何も残らないですよね。

 ということは、もし、「モヤモヤする」「違和感が残る」というのは、いい映画や小説を読んだときと同じだ、とも考えられないでしょうか。

「感情が動いてくれてトクをした」

 私たちは、エンタメにわざわざお金を払って、感情を動かしています。

 だったら、悪口を書かれたりしても、「感情が動いてトクをした」と考えてみてください。

 そうやってポジティブに解釈されると、書き込んでいるほうが虚しくなります。

 ネットの書き込みなんて、直接会ったら言えないことばかりです。そんなものに人生を左右されるのは、とてももったいないことだと思います。ということで、この考え方で、どうにか乗り越えてほしいなと思っています。

 最初は難しいかもしれませんが、少しずつ慣れていくはずです。

「モヤモヤするエンタメを見た」「嫌な気持ちのする映画を見ちゃったな」と、考えてみるようにしましょう。

ひろゆき
本名:西村博之
1976年、神奈川県生まれ。東京都に移り、中央大学へと進学。在学中に、アメリカ・アーカンソー州に留学。1999年、インターネットの匿名掲示板「2ちゃんねる」を開設し、管理人になる。2005年、株式会社ニワンゴの取締役管理人に就任し、「ニコニコ動画」を開始。2009年に「2ちゃんねる」の譲渡を発表。2015年、英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人に。2019年、「ペンギン村」をリリース。主な著書に、38万部を突破した『1%の努力』(ダイヤモンド社)がある。