ひろゆきが明かす「ビビらないための思考法」ベスト1ひろゆき氏(撮影:榊智朗)

現在、日本中で大ブレイク中のひろゆき氏。
彼の「考え方の根っこ」を深く掘り下げ、思考の原点をマジメに語った『1%の努力』は、34万部を超えるベストセラーになっている。
この記事では、ひろゆき氏にさらに気になる質問をぶつけてみた。(構成:種岡 健)

ビビらないための考え方

 あなたは、ビビることはありますか。ちょっと否定されたり、リアクションが薄かったり、まわりと意見が異なるときに、一瞬でビビるか、そうならないかで人生は変わってきます。

 僕は、ご存じのとおり、どんな場面でも、どんな人が相手でも、あまりビビることはありません。

 それは別に、知識があるからでも、特別なことをしているからでもない。ちょっとした考え方をしているだけなので、それについて話そうと思います。

「すごい人」には緊張する?

 そもそも、僕は若い頃、有名な人とかすごい人が相手だと、「たぶん緊張するんだろうな」と思っていました。

 超有名な司会者や、政治家、芸能界のドンみたいな人……。

 そういう人に実際に会うと、おそらくすごく恐縮してしまって、「自分の思ったことが言えないんだろうな……」と考えていました。

 で、実際にどうだったかというと、そうでもありませんでした(笑)。

誰でもみんな「普通の人」です

 たとえば、あなたが大企業に勤めているとしましょう。

 大企業だと、社長と直接会って話すことなんて、そんなに機会がないでしょう。もし、呼び出されて話をするときがあるとしたら、とても緊張してビビってしまうはずです。

 でも、それは、その人を「ただの1人のおじさん、おばさん」として見ていないからです。

 自分の中で勝手に物語を作り出したり、まわりの取り巻きや同僚からの煽りがあるから、その人が「特別な人」に見えているだけです。

 どんなすごい人も、スーパーで買い物をしたり、家で子どもと遊んだりしているのです。普通の人です。

 直接会って、人間同士の会話をしてみると、そのことに気づくはずです。「あ、普通の人だな」と。

周りが勝手に緊張させているだけ

 あなたがビビっているものは、自分や第三者が作り出した「虚像」です。

 小説「ドン・キホーテ」で、主人公のキホーテが風車をバケモノと勘違いして戦いを挑むシーンがありますが、それと同じです。

 ただの風車なのに、思い込みによってバケモノに見えてしまっているのです。

 僕は、これまで結構、立場上、偉い人に会ってきましたが、その本質に気づいてしまってからは、まったくビビらなくなりました。相手が総理大臣であろうと、起業家であろうと、大学教授だろうと、中学生だろうと、人間としては同じなのです。

 偉い人を取り巻いている重い雰囲気やオーラなんて、透明のマントを羽織っているのと変わりません。

 ということを、ビビりそうな場面で少しでも考えてみるようにしてください。最初のうちは、それでも緊張してしまうかもしれませんが、場数を踏むのが大事です。何度でも頭の中で、「この人も普通に風呂入ってトイレ行って寝ている」と考えてみてください。神格化して勝手に緊張をつくらないようにしてみてください。

 きっと、徐々に動揺したり流されたりしなくなっていくはずですから。

ひろゆき
本名:西村博之
1976年、神奈川県生まれ。東京都に移り、中央大学へと進学。在学中に、アメリカ・アーカンソー州に留学。1999年、インターネットの匿名掲示板「2ちゃんねる」を開設し、管理人になる。2005年、株式会社ニワンゴの取締役管理人に就任し、「ニコニコ動画」を開始。2009年に「2ちゃんねる」の譲渡を発表。2015年、英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人に。2019年、「ペンギン村」をリリース。主な著書に、34万部を突破した『1%の努力』(ダイヤモンド社)がある。