ドル円は一時下落するが
22年末にかけ再上昇へ
米金融政策の正常化プロセスの前倒しがかなり織り込まれ、米中期金利は上昇。ドル円は、11月24日に115.52円へ大きく上昇した。しかし筆者は、ドル円が22年前半に110円前後へ下落するリスクがあると考えている。
もっとも、米インフレ率は、22年末にかけて、目標である2.0%へなかなか収束せず高止まるだろう。こうした中、米利上げ開始期待の高まりを受け、米2年金利は上昇し、ドル円は再び116円に向かって上昇するとみられる。23年にかけてドル円は、120円を試す展開もあり得るとみている。
22年のドル円相場を検討するうえでは、以下5つの点が注目される。
(1)米インフレ率は22年末にかけて本当に2%へ鈍化するのか?
(2)米雇用者数・失業率はコロナ前の水準に戻るのか?
(3)22年後半に利上げは開始されるのか?
(4)米中間選挙での民主党敗北はドルに影響があるのか?
(5)リスクオフの円高をもたらすイベントは起きるのか?