ジョー・バイデン米大統領は9日、バーチャル形式で「民主主義サミット」を開始した。民主主義の恩恵は権威主義を上回ることを示すのが目的だが、招待国のリストがすでにその難しさを示している。2日間開催される民主主義サミットは欧米の同盟国だけでなく、超法規的殺人や拷問などの「重大な人権問題」を抱えていると国務省が指摘するフィリピンやパキスタンも含まれている。一方で北大西洋条約機構(NATO)加盟国でありながら反政府勢力への弾圧が行われているトルコや、民主主義制度の弱体化が進められているとされるハンガリーは招待されなかった。バイデン氏は冒頭のスピーチで、「民主主義は全て同じわけではない」とし、「このサミットに本日参加しているわれわれも、全てのことについて同意しているわけではない。だが、ここで共に下す決断は、今後何世代にもわたり共有される未来の方向性を定めることになると私は考える」と続けた。
民主主義サミット開幕、参加の顔ぶれが示す課題
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