米企業の創業者や経営者による自社株の売却が歴史的な規模となっている。バリュエーションの急上昇や連邦・州レベルでの税法改正の動きが背景にあり、数年ぶりに売却に踏み切った経営者もいる。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が調査会社インサイダースコアのデータを分析したところ、今年はこれまでに、48人の企業経営者が株式売却で1人当たり2億ドル(約227億円)超を得ていることが分かった。2016年~20年のインサイダー(企業関係者)による平均売却額の4倍近くに相当する額だ。この株売りの波には、化粧業界の富豪ロナルド・ローダー氏や米グーグルの共同創業者であるラリー・ペイジ氏およびサーゲイ・ブリン氏といった超大物も加わった。ペイジ氏とブリン氏は景気回復が自社の大幅な増収・増益につながる中で4年以上ぶりの株式売却を行った。