11月の米消費者物価指数(CPI)が上昇したことで、米連邦準備制度理事会(FRB)が来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)でテーパリング(資産の買い入れ規模縮小)を加速し、来春の利上げ開始に道筋をつける可能性が高まった。米労働省が10日発表した11月のCPIは前年同月比6.8%上昇と、39年ぶりの大幅な伸びとなった。変動の大きい食品とエネルギーを除くコアのCPIは前年同月比4.9%上昇だった。FRBは最近のエネルギー価格の上昇などを踏まえて、高インフレは向こう数カ月間続くと予想している。ジェローム・パウエルFRB議長は先週の議会証言で、「インフレリスクが高まっている」と述べた。エネルギー価格はここ数週間で低下し始めているが、今年1月と2月の物価上昇が緩やかだった関係で、前年同月比での高い伸びはしばらく続く見通しだ。