「今の会社で働き続けていいのかな?」「でも、転職するのは怖いな……」。働き方が大きく変わるなか、そんな悩みを抱える人は多いだろう。高卒から、30歳で年収1000万円超という驚きの経歴をもつ山下良輔さんは、そんな「転職迷子」たちから圧倒的な支持を得ている。山下さんは初の著書『転職が僕らを助けてくれる――新卒で入れなかったあの会社に入社する方法』で、自らの転職経験を全て公開している。
その戦略は「外資系やコンサル業界は、学歴エリートでなくても入れる」「職歴に一貫性はなくてもいい」など、これまでの「転職の常識」を塗り替えるものばかりだ。どうしたら人生を変える転職ができるのか、どうしたらいい会社選びができるのか。この連載では本書より一部を特別に公開する。

転職で年収が上がる人と下がる人「エージェントに何を聞くか」で現れる差Photo: Adobe Stock

転職先の「給与テーブル」を知ろう

 本書では、僕が考える「転職エージェント」との付き合い方5カ条を掲載しました。

1 転職エージェントは人生相談するカウンセラー
ではない
2 プロだけが知る「情報」を手に入れろ
3 過去の「転職成功者のデータ」を知ることで、
対策がわかる
4 給与交渉はエージェントに任せろ
5 内定後もゆるくつながると、次の転職に生きる

 特に大事なのが3のデータ。特に、インターネットで検索しても正確には出てこないのが「年収」のデータです。

 転職サイトなどに掲載されている「年収の例」が、あなたにそのままあてはまるとは限りません。そもそもサイトによって100万円単位でばらつきがあることも多いですし、実際の給与は、同じ会社でもスキルやポジションによって大きく変わります。

 一方、転職エージェントは過去の「実績」から、僕らが受け取れる年収の「ギリギリのライン」を知っています。自分のスキルや経験、そして会社側の事情を踏まえて、「どこまで攻められるのか」を相談してみましょう。大前提として、自分のスキル・経験だとどのポジション(等級、グレード)で入社することになるのかも確認しておく必要があります。

 さらに、将来のことを考えるならば会社の「給与テーブル」をざっくりでいいので教えてもらうといいと思います。「年収が上がっていくのか/横ばいで止まるのか/年功序列なのか」が明確にわかるからです。

〈具体的な質問〉
□ 希望するポジションの入社時の年収
□ 希望するポジションのひとつ上のポジションの年収(入社後、どれくらい上がるかがわかる)
□ 給与交渉の余地はあるか