中国では毎年、最高指導部のメンバーが集まって中央経済工作会議を開き、今後1年間の経済の優先課題を決定する。10日に終了した今年の会議後に出された公式声明は例年になく明確で、「安定」「着実」「安定化」という言葉が昨年の約2倍登場した。これは現状を踏まえると不思議なことではない。経済はますます減速している。習近平国家主席が異例の3期目に向けて指名されることが見込まれ、指導部の他の人事が決定される重要な第20回共産党大会を、来年の秋に控えている。過去数週間には、拡張的な金融政策の推進と不動産政策の規制緩和に向けた明確な変化が見られていた。今回の声明では、全地方政府関係者に対し、経済の安定化のための責任を負い、必要に応じて政策を前倒しするよう指示し、全般的に財政支出を迅速化することを求めた。