新型コロナウイルス変異株「オミクロン株」に対するワクチンの効果について、大規模な実環境データが初めて明らかになった。それによると、米ファイザー・独ビオンテック製ワクチンを2回接種した場合、入院リスクが70%低下した。南アフリカ最大の民間医療保険会社ディスカバリーが行った調査によると、オミクロン株に対するワクチンの感染予防効果は33%と、デルタ株の80%より大幅に低かったものの、入院予防効果は70%で、デルタ株(93%)との開きが小さかった。南アは欧米に比べて若年人口の割合が高いほか、オミクロン株流行以前の感染率が高かった一方でワクチン接種率が比較的低く、免疫レベルが大きく異なっているため、この結果から一般的な結論を導き出すのは難しいが、この結果は、ワクチンがオミクロン株にも効果があることを示す重要な材料となる。