コロナ禍から企業が復活するのは一体、いつになるのだろうか。上場100社超、30業界を上回る月次業績データをつぶさに見ると、企業の再起力において明暗がはっきりと分かれている。前年同期と比べた月次業績データの推移を基に、「嵐」から「快晴」まで6つの天気図で各社がいま置かれた状況を明らかにする連載「コロナで明暗!【月次版】業界天気図」。今回は、7〜9月度のファッションビル編だ。
パルコとマルイ、9月の取扱高「約1割強減」が
見かけ以上にマズい理由
ファッションビルの主要2社が発表した7〜9月度の月次業績データは、以下の結果となった。
◯パルコ(J.フロント リテイリング)のテナント既存店取扱高
7月度:前年同月比105.9%(5.9%増)
8月度:同89.7%(10.3%減)
9月度:同89.7%(10.3%減)
◯マルイ(丸井グループ)の小売取扱高
7月度:前年同月比111.7%(11.7%増)
8月度:同87.6%(12.4%減)
9月度:同87.5%(12.5%減)
9月度の実績を見ると、パルコ・マルイ共に前年割れを起こしている。しかも2桁もの減少率だ。だが、両社の業績を時系列でひも解いていくと、その数字の見かけ以上にさらに厳しい状況が見えてくる。次ページで詳しくご紹介しよう。