コロナ禍の出張、地方で1人を満喫するビジネスパーソンの「密かな楽しみ」写真はイメージです。Photo:PIXTA

コロナ禍で出張が激減している昨今だが、緊急事態宣言が解除されてから、少しずつ出張の機会が増えてきたビジネスパーソンも多いだろう。そして、たまにある出張が実は楽しみ…という人も少なくないはずだ。人に話すほどではないが、自分としてはとっておきの楽しみ方がある…。そんな話を聞いてみた。(フリーライター 鎌田和歌) 

コロナ禍で出張時の単独行動が増えた?

 地方出張での単独行動が増えているという話を耳にした。もちろん仕事中ではなく、仕事が終わった後の話だ。複数人で出張をしても、数人で地方の飲み屋街に繰り出す機会が減り、おのおので「おひとりさまタイム」を過ごすケースが多いというのだ。

 とある30代後半のビジネスパーソンは、こう話す。

「以前は地方出張といえば、親睦も兼ねてその土地のうまいものを食べに行っていました。コロナ禍になってから出張自体が減り、同行人数も減り、さらに出張先での飲み会も行われなくなった。一人で過ごす時間が増えて、これまでの出張とは少し違った感じがします」

 複数人の出張の場合、「移動中でも集中して仕事がしたい」といった理由がない限り、新幹線や飛行機では隣り合う席を取るケースも多かったが、コロナ禍になって離れた席を予約するようになったという人もいる。

 少し寂しいような気もするが、これはこれで気楽という人もいるだろう。何かと気を使う上司や先輩と同行する新人ならなおさらだ。案外、コロナを口実に、出張先での飲み会や移動中も一緒という状況を避けることができてラッキー、という人も多いのかもしれない。

 ところで、ビジネスパーソンの中には出張が好きで、出張ならではの楽しみを見いだしている人も多いのではないだろうか。何かと慌ただしい師走ではあるが、出張にささやかな幸せを見いだしている人々の話を集めてみた。